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梅とは?旬はいつ?|食べ頃の旬・栄養成分・原産地と品種

梅の基礎知識!食べ頃の旬・栄養成分・原産地と品種を説明

梅は、梅干し・梅酒・梅ジャム・梅シロップなど、さまざまな用途に活用できるうえ、疲労回復や血流改善といった効果も期待されている優秀な果実です。

日本各地で栽培されている梅は、晩春から初夏にかけて市場に出回ります。毎年、旬の梅を使って梅干しや梅酒を作っている人もいるでしょう。

そこで今回は、梅の歴史をはじめ、栄養成分や期待される効果、主な産地と品種について詳しく解説します。

1.梅とは?旬はいつ?

梅とは、バラ科サクラ属の落葉高木、及び果実を指します。リンゴやナシ、アンズなども同じ系列の果樹です。

梅には観賞用の樹木と食用の果実がなる樹木で、異なる名称がついています。観賞用は「花梅(ハナウメ)」、食用は「実梅(ミウメ)」です。
以下、本記事では実梅を「梅」と表現します。

梅の旬は5月~7月です。梅は毛の生えた果皮の下に果肉があり、中央には楕円型の種子が入っています。種子に入っている中身は「核」や「仁」と呼ばれる物質です。

梅は大きさによって「小梅」や「大梅」に分類されます。通常、小梅は5g程度、大梅は40g以上の重量です。

1-1.梅の歴史

梅の原産地や日本への伝来については諸説ありますが、原産地の中国から飛鳥時代に日本に伝わったという説が有力です。奈良時代に編集された万葉集には、梅の花を詠んだ歌も数多く収められています。

平安時代になると、梅を塩漬けした梅干し「白干し梅」が作られ始めました。日本に現存する最古の医学書「医心方」の記載から、当時は薬として用いていたことがわかっています。

白干し梅は平安時代以降、室町時代や戦国時代にも重用され、武士たちの士気や食欲の増強に一役買っていました。

江戸時代には、梅と赤しそを一緒に漬ける「赤梅干し」が登場します。赤しそを加えることで風味が良くなるうえ、殺菌効果が向上すると考えられ、梅干しを食べる習慣が広まりました。

2.梅の栄養成分|期待される効果

ここでは、梅の栄養成分と期待される効果について解説します。

下記は、塩漬けの梅干し100g当たりの主な栄養成分をまとめた表です。

エネルギー 30kcal
タンパク質 0.9g
脂質 0.7g
炭水化物 8.6g
ナトリウム 7200mg
カリウム 220mg
カルシウム 33mg
マグネシウム 17mg
1.1mg
ビタミンE 2.1mg
ビタミンB1 0.02mg
ビタミンB2 0.01mg

出典:日本食品標準成分表2015年版(七訂)

塩漬けの梅干しと栄養成分量が近い青梅には、リンゴよりもカリウムが約2倍、鉄は約6倍、ビタミンEは30倍以上も多く含まれています。カリウムや鉄などの多さは、身体への好影響が期待される理由でしょう。

次に、梅や梅の加工品を飲食することで期待できる効果について詳しく説明します。

・食欲増進効果
梅の酸味成分であるクエン酸は、唾液の分泌を促進し、胃液をはじめとする消化酵素の働きを活発にして食欲を増進させます。夏の暑さによる食欲不振や夏バテを解消したい時に梅干しの摂取がすすめられている理由も、クエン酸の働きがあってのことです。

・疲労回復効果
梅に含まれる有機酸のクエン酸やリンゴ酸は、体内で糖質などの代謝を促して効率的にエネルギーへ変換する役目も担っています。エネルギー代謝が向上すると、疲労回復のみならず、肩こりや腰痛といった症状の緩和効果も期待できるでしょう。

・血流改善効果
梅を加熱すると、糖とクエン酸が結合してムメフラールという成分ができます。ムメフラールは血液中に血栓ができることを防ぎ、動脈硬化の予防に役立つ成分です。
血流が改善されると老廃物を排出しやすくなるため、疲労回復や老化防止にもつながるでしょう。

・殺菌除菌効果
梅干しのクエン酸には、殺菌抗菌効果もあると考えられています。従来、おにぎりや弁当に梅干しを使われていることも、雑菌の繁殖を防ぐという昔ながらの知恵の表れでしょう。
さらに、体内に吸収されると、食中毒の原因となる菌を抑制する効果も期待されています。

3.梅の主な産地と品種

前述したように、梅には観賞用の「花梅」と食用の「実梅」があります。

日本国内では現在、100種類以上の「実梅」が栽培されており、北海道を除くほぼ全国が産地です。和歌山県や徳島県、群馬県などは大梅を主体に栽培しており、長野県や山梨県などは小梅の栽培で知られています。

ここからは、大梅と小梅の代表的な品種の特徴や産地情報などを紹介します。

3-1.【和歌山県】南高梅

温暖な気候に恵まれた和歌山県は、国産梅の6割以上を栽培している日本最大の産地です。南高梅は、和歌山県を代表する品種として広く知られています。和歌山県内における南高梅の主な産地は、太平洋に面した紀州地域のみなべ町や田辺市です。

南高梅は、実が完熟して木から自然に落ちてから収穫するため、柔らかく肉厚で、香りが良いという特徴があります。

梅干しや梅酒、梅スイーツや梅エキスなど、南高梅の加工品は多彩です。中でも、梅干しは南高梅の代表的な食べ方でしょう。
和歌山県の産地では、収穫した実をすぐに天日塩で漬け込み、1カ月程度の漬け込み期間を経てから3~4日ほど土用干して仕上げています。

3-2.【徳島県】鶯宿梅

鶯宿梅は全国で栽培されている品種ですが、出荷量が最も多い県が徳島県です。徳島県内では、吉川市美郷地区や神山町などが鶯宿梅の産地として知られています。

鶯宿梅は在来種とされる品種です。硬い肉質と強い酸味が特徴的で、梅酒用としても人気があります。そのため、まだ皮が緑色の状態の青梅として出荷されることが一般的です。
梅干しにする場合は、カリカリとした食感を楽しめるでしょう。

徳島県内の梅の産地の1つである吉川市見里地区は、2008年に全国初の「梅酒特区」に認定されたことで、小規模の酒蔵でも梅酒の生産ができるようになりました。梅酒特区には現在、鶯宿梅を使った梅酒を取り扱っている酒蔵もあります。

3-3.【群馬県】白加賀梅

白加賀梅は関東地方を中心に栽培されている品種ですが、中でも群馬県は産地として知られています。群馬県は梅の出荷量が全国で2番目に多く、高崎市の榛名地区・箕郷地区は東日本一の産地です。白加賀梅も榛名地区などで多く栽培されています。

白加賀梅は梅酒と梅干し、どちらの加工方法にも適した梅です。梅酒に適したしっかりとした果肉と、梅干しに適した肉厚さの両方を持ち合わせているため、梅酒にも梅干しにも重用されています。

ただし、使用する梅の熟度は異なり、梅酒にする場合は青梅を、梅干しにする場合は熟した白加賀梅を使うことが一般的です。

3-4.【長野県】竜峡小梅

長野県は、小梅の出荷量が多い産地です。竜峡小梅は長野県で栽培されている小梅の大半を占めていますが、主に県南部の下伊那地方で栽培されています。竜峡小梅とは、下伊那地方を流れる天竜川の渓谷「天竜峡」に由来する名前です。

竜峡小梅は、小梅ながら種が小さいため肉厚で果肉もしっかりと硬いため、梅漬けにするとカリカリの食感を楽しむことができます。

和歌山県では南高梅を塩漬けした後に天日干しして梅干しに仕上げますが、竜峡小梅の産地である長野県では、青梅を塩漬けするのみで仕上げる方法が典型的です。

3-5.【山梨県】甲州小梅

甲州小梅は全国で栽培されていますが、主な産地は山梨県です。果物の一大生産県として知られる山梨県のきれいな水や土壌や、一日の寒暖差が激しい盆地の特性が小梅の栽培に生かされています。

甲州小梅は「甲州最小」とも呼ばれ、数ある小梅の品種の中で最も小さいと言われている梅です。小粒ではあるものの、種が小さく果肉が厚いため、食べごたえは充分にあるでしょう。

甲州小梅は梅漬けや梅干しに使われることが多く、未熟果の青梅は塩と赤しそで漬けるカリカリ梅に、完熟した梅は梅干しに向いています。梅漬けや梅干しに加え、産地の山梨県では梅ジャムや梅酒、ワインなどへの加工も盛んです。

まとめ

今回は、梅の歴史や栄養成分、産地や品種などの基本情報について解説しました。

梅は、梅干しや梅酒などさまざまな味わい方があり、食欲増進や疲労回復など身体への効果が期待されている果実です。

日本では、和歌山県の南高梅や徳島県の鶯宿梅、長野県の竜峡小梅など100種類以上の梅が栽培されています。個々の品種に大きさや味などの特徴があり、利用方法も多種多様です。

本記事を参考に、自宅で梅干しや梅酒を作ったり、通販などで加工品を購入したりして、ぜひ梅の味や触感を楽しんでください。

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