百花蜜とは?特徴や単花蜜との違い

2023/07/11

百花蜜とは?
特徴や単花蜜との違い

百花蜜って何の花からとれたはちみつ?とお思いの方も多いのではないでしょうか。実は、百花蜜は蜂蜜の種類を意味する単語です。今回は、その百花蜜の特徴や単花蜜との違いをご紹介します。

百花蜜とは?

「百花」の読み方は「ひゃっか」です。蜂蜜がお好きな方なら一度は「百花蜜」や「百花蜂蜜」という名前の商品を目にしたことがあるかもしれません。

実はこの百花蜜は花の名前や商品名というわけではなく、はちみつの種類を表している言葉になります。そのため、多くの蜂蜜専門店でこの名前を使用した蜂蜜が販売されています。

1-1. 百花蜜と単花蜜

様々な蜂蜜の種類や分類が存在する中、はちみつを大きく分けると百花蜜と単花蜜に分けることができます。英語でも百花蜜は「multifloral honey」と呼ばれ、単花蜜の「monofloral honey」と区別されることがあります。

※「multifloral honey」と「monofloral honey」という表記はニュージーランド特有の呼び方です。

単花蜜は、1種類の花から採集された蜜でできています。クローバーやアカシアなどの花の名前がついている蜂蜜はこの単花蜜に分類されます。

単花蜜は、その花独自の風味を楽しむことができるのが特徴です。

一方で、様々な種類の花から採集された蜜が百花蜜に分類されます。

ミツバチは、生息している環境に存在する花々から蜜を集めてくるため、生息地域にある花の種類が豊富であるか限定されるかという違いが、生産される蜂蜜にも影響を与えるということになります。緑の豊富な森や草原で自由に蜜を採集できる環境こそが、百花蜜を生み出していると言えるでしょう。

百花蜜の特徴

このように、百花蜜は自然界の様々な花から採集されている蜂蜜のため、これら複数の花の持つ栄養素がミックスされていることに加え、決まった風味というものが存在しません。

ミツバチが持ち帰る蜜の元となる花の割合を求めることは難しいですし、季節によって咲く花も異なります。また、その年によってよく咲く花やあまり咲かない花なども出てきます。

百花蜜最大の特徴は、自然界の風味をそのまま味わうことができるということになります。

2-1. 百花蜜を作るミツバチ

一般的に養蜂に使われて蜜を集めてくるミツバチには、西洋ミツバチとニホンミツバチの2種類がいます。

実は、この2種類のミツバチのうち、どちらかというと百花蜜を作りやすいと言われているのがニホンミツバチです。

ニホンミツバチは、花の種類にこだわらずに様々な蜜源を持ち帰ることが知られています。一方、西洋ミツバチは一つの花に集中して蜜を採集する性質があると言われています。

しかし、現在国内でニホンミツバチは非常に希少種となっているのが現状で、西洋ミツバチで養蜂を行っている養蜂家がほとんどです。

西洋ミツバチが単花蜜を作りやすいというのはあくまで1種類の蜜源が豊富な場合に限られた話なので、蜜源が少なければ西洋ミツバチの採集でも百花蜜となるケースは多いです。

2-2. 百花蜜と単花蜜の美味しさの違い

それでは百花蜜と単花蜜で美味しさは違うのでしょうか?百花蜜はまずいという声があるのは本当でしょうか?

これらの質問に対する答えは、「蜂蜜の美味しさについては個人の好みによって感じ方が違うため、一概に比較はできない」ということです。

ただ、単花蜜は各蜜源となる花によって風味がはっきりしている蜂蜜になるため、仮に美味しいと感じる蜜源の花の種類を見つけることができればそれはラッキーと言えるでしょう。

年による若干の変動はあるものの、同じ花から採れた蜜だけを使っている蜂蜜ですから、味や風味は一定しています。

一方で百花蜜は様々な花の蜜が混ざっているため、クセが無くマイルドな味というのが特徴でもあります。そのため、お料理に使用する際も素材の味を邪魔しないということで重宝します。

ただし先ほどもお伝えしたように、百花蜜はその時々で含まれる花の種類や割合が変わる性質があるため、運悪く好みの味でない花の蜜源割合が多いものにあたってしまった際には、「まずい」と感じてしまうこともあるかもしれません。

万が一そのようなことがあっても、すべての百花蜜がそれぞれ異なる味を持っているので、確率的に考えれば次は非常に美味しいものにあたる可能性も高いのです。

2-3. 百花蜜と単花蜜の値段の違い

単花蜜は、蜜源を1種類に限定しなければならない手間がかかる分、値段も高くなりがちです。

ミツバチが他の花の蜜を採集してこないような土地や環境の確保が必要だからです。

例えば、基準が厳しいことで知られるニュージーランドのマヌカハニーの場合は、マヌカの花以外の蜜源を採集しないようにマヌカの木だけが生育する土地に厳重な管理で養蜂を行うことで単花蜜を実現しています。

このような環境を保つだけでも莫大な費用が掛かることは想像に難くありません。

その点百花蜜は、自然環境の中でどの花の蜜を集めても問題ないため、蜜源を限定する必要がありませんから、単花蜜より値段が安い傾向にあるのです。

もちろん、百花蜜だからといって安全性が低いわけではなく、蜜源を限定していないということが値段に影響を及ぼしていると言えます。

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