はちみつは国産が圧倒的に少ないって本当?海外産との比較

2023/07/11

はちみつは国産が圧倒的に
少ないって本当?
海外産との比較

国産はちみつは今大変貴重な存在となっています。世界のはちみつ産地や生産量の違いとともに国産はちみつの特徴にはどのようなものがあるのか、なぜ国産はちみつが少ないのかという理由について深堀りしていきます。

はちみつの主な産地

はちみつはどこで生産されているのか、国内と海外でそれぞれ見ていきます。

1-1. 日本国内

令和4年11月農林水産省発行の「養蜂をめぐる情勢」によると、令和3年日本国内の都道府県別のはちみつ生産量トップ3は、1位北海道、2位熊本県、3位長野県となっています。

この結果から、ミツバチが採蜜する花が多い森林や原野が広大にある土地で養蜂が行われていることが分かります。

ただし、昭和60年には約20%あったはちみつの自給率も下がり続け、現在国産はちみつの占める割合は約6%程度に過ぎず、残りは輸入された海外のはちみつが市場に流通している状態です。

1-2. 海外

一方海外の2020年はちみつ産地として生産量国別ランキングを見ると、1位中国、2位トルコ、3位イラン、地域を含む場合は2位にEUとなっています。

出典:【コラム】ルーマニアの養蜂業、EU補助金で規模拡大|ジェトロ

ただ、現在日本に輸入されるはちみつの7割以上は中国産になっています。

国産はちみつの特徴

このように貴重な国産はちみつの特徴を見ていきましょう。

2-1. 水分量が多い

はちみつの粘り気は水分量によるため、湿度の高い日本で採蜜された国産はちみつは海外産と比較してさらっとしているのが特徴です。

国際基準では水分量21%以下と定められているのに対し、国産基準は23%以下と定められていることからもわかります。

2-2. はちみつの蜜源

はちみつは花の蜜が無ければ採取することができません。

世界中で数千種類ともいわれる蜜源ですが、国産はちみつではレンゲとアカシアが多いほかにもりんごやみかん、そばなどを蜜源とするはちみつが生産されています。

国産はちみつと海外産はちみつの比較

国産はちみつのファンは多いですが、海外産も負けてはいません。国産と合わせて海外産のはちみつの特徴を比較してみます。

3-1. ミツバチの種類

国産のはちみつと言っても採蜜するミツバチの種類は主に二ホンミツバチと西洋ミツバチに分かれ、実は西洋ミツバチで採蜜するものが圧倒的に多いと言われています。

というのも、二ホンミツバチは現在大変生息数が減っており、1匹あたりに採れるはちみつの量が少ないからです。

西洋ミツバチの採蜜量が100%だとすれば、二ホンミツバチは何とその5%程度しか採れない幻のはちみつとなっているのです。

ですからたとえ海外産のはちみつだとしても、そのほとんどが国産と同じ西洋ミツバチが働いて手に入れた蜜を使っています。

3-2. 蜜源の種類

先ほどもご紹介したように、国産はちみつの蜜源は様々な種類があり、蜜源によってはちみつの味わいも変わります。

独特の風味を感じられる国産独自の蜜源としては、栗やソバなどです。りんごやみかんなどのフルーティーな味わいを楽しめるはちみつもあります。

海外の蜜源で多いのは、日本でも多いアカシア、クローバー、オレンジなどです。

これら一般的な蜜源や、複数の蜜源を混ぜたはちみつは、クセが少ないためどんなものにも合わせやすいです。

3-3. 加工の有無

国産か海外産かにかかわらず、ミツバチの巣箱から直接採蜜し、濾過しただけの人工物を加えない無添加・非加熱のはちみつを「天然はちみつ」や「生はちみつ」と呼んでいますが、これに対して人工物や熱を加えたはちみつがあります。

「純粋はちみつ」というのは人工物を含みませんが加熱処理はされているもので、国産であっても非加熱のはちみつは少ないのが現状です。

というのも、はちみつから不純物を取り除く際に温度が低いと固まってしまい、ろ過することができないため、低温で加熱してろ過する必要があるからです。

3-4. 値段

国産はちみつと海外産のはちみつを比較した時最も違いを感じるのはその値段かもしれません。先ほどもお伝えしたように、国産のはちみつは年々生産量が減少しており、大変貴重な存在となっていることから、どうしても価格が高くなってしまうのです。

相場観をお伝えするために当社のはちみつを例に挙げてご紹介いたします。

例えば、自社の養蜂場で採れた蜜だけを使った国産純粋蜂蜜「四季の花のみつ」は、750gで5,400円ですので、100gあたり720円となります。

一方、海外産のはちみつは安いというイメージがあるかもしれませんが、必ずしも安いからといって品質が低いというわけではありません。

広大な土地で生産量の多い西洋ミツバチに働いてもらっているため、価格を抑えることができるのです。ただ、海外産の中には糖分を加えた加糖はちみつと呼ばれるものもあるため、安心できる販売店から購入することをおすすめします。

国産にこだわらずとも良質なはちみつは手に入ります

せっかくはちみつを取り入れるのであれば品質が高いものを使いたいという方でも、今は国産にこだわらずとも高品質の海外産はちみつがたくさん輸入されています。

武州養蜂園は、埼玉県熊谷市で60年近く営まれる歴史ある養蜂園で、一押しは地元熊谷の地で採蜜された国産はちみつですが、これ以外にも消費者の皆さんによりお買い求め安い価格で提供できるよう、海外の自社養蜂園で採れたはちみつを厳選し、しっかりとした品質管理でお届けしています。

ぜひ一度武州養蜂園のはちみつをお試しください。