はちみつが結晶化する原因|取り組みやすい戻し方とは?
甘くておいしいはちみつは、健康の維持・予防としても人気の食品です。
通常のはちみつはとろみが特徴的ですが、とある条件下で白く固まってしまうことがあります。この現象のことを、「結晶化」といいます。
結晶化したはちみつは、白いぶつぶつができます。この白いぶつぶつはカビではなく、はちみつの品質に悪影響を及ぼしているわけでもありません。
とは言え、はちみつ本来のとろみが好きだという人は、結晶化したはちみつを戻したいと考えるでしょう。
そこで今回は、はちみつが固まる(結晶化する)原因と戻し方を詳しく解説します。
さらに、はちみつの結晶化を防ぐ方法も説明するため、結晶化を戻したいという人はもちろん、結晶化しない方法を知りたい人もぜひ参考にしてください。
1.?はちみつが固まる理由は?
はちみつは、成分の結晶化によって固形状となります。
初期の結晶化は、容器の底に粒々した固まりが見られることが特徴です。
結晶化が進むにつれて、容器の下側から白いぶつぶつ(結晶)が広がり、全てが結晶化すると真っ白な状態となります。
はちみつが結晶化してしまう主な理由には、下記の3つが挙げられます。
理由①気温が低いため
はちみつは、外気温が低くなると固まる性質があります。
結晶化が進む外気温は、15~16℃以下です。
また、保存場所の室温が大きく影響するため、冬場や日当たりが悪い場所だと固まりやすいといえます。
理由②振動が伝わっている
はちみつの中にある気泡に振動が伝わることも、はちみつが結晶化する原因の1つです。
はちみつを出すために容器を振ったり、振動が伝わりやすい場所に保存したりすると、固まりやすくなるため、気をつけましょう。
理由③ブドウ糖が多く含まれているため
はちみつの種類によって、結晶化のしやすさが変わります。
結晶化しやすいはちみつは、主成分にブドウ糖を多く含んでいることが特徴です。
一方、果糖が多い種類は固まりにくいといえます。
結晶化しやすい | 結晶化しにくい |
---|---|
純粋はちみつ | 加工はちみつ (加糖はちみつ・※精製はちみつ) |
※ブドウ糖の割合が多いはちみつを精製した精製はちみつの場合、結晶化はしやすい
ただし、果糖分が多く含まれていて結晶化しにくい純粋はちみつもあるため、「結晶化しにくい=加工はちみつ」とは限りません。
初めて結晶化を見た人の多くは、カビや品質の悪化ではないかと不安になりがちです。
しかし、結晶化ははちみつの性質による反応で、味や品質に影響はありません。
2.結晶化したはちみつの戻し方
はちみつの結晶化は、身近にあるものを使って元に戻すことができます。
ポイントは、はちみつを温めることです。
正しい方法で戻すことで、結晶化する前と同じようにおいしいはちみつを楽しめます。
はちみつが固まっても慌てることなく対処できるように、結晶化したはちみつの戻し方を理解しておきましょう。
2-1.湯せんで溶かす
固まったはちみつを溶かすなら、湯せんが最も一般的で、かつおすすめです。
結晶がなくなるまで湯せんすることで、再結晶が起こりにくくなります。
はちみつの湯せんに必要なものと手順は、下記の通りです。
<必要なもの> | |
---|---|
|
|
<手順> | |
STEP1 | 鍋に小皿を置き、はちみつを容器ごと乗せる(蓋は外す) |
STEP2 | はちみつの容器と同じぐらいの高さまで水を入れる |
STEP3 | 鍋を弱火にかけ、50~60℃ぐらいではちみつをかき混ぜる |
STEP4 | お湯がぬるくなってきたら、STEP3を繰り返す |
STEP5 | 30分から1時間ほどで完全に溶けたら、鍋から取り出し自然に冷やす |
直火にあてて加熱すると、瓶が破損したり容器が変形したりするおそれがあります。
また、はちみつは高温になると、成分や香りが変化し風味が変わるため、沸騰させないように湯温に気をつけましょう。
耐熱皿などに移し替えて、電子レンジで溶かすこともできますが、温度調節がやや難しくムラになることも多々あるため、おすすめはできません。
3.はちみつの結晶化を防ぐ方法
結晶化したはちみつは、前述した方法で元の状態に戻すことができます。
しかし、一度結晶化したはちみつは、再結晶しやすくなることが特徴です。
すぐに使える状態を保つために、はちみつの結晶化を防ぐ方法を知っておきましょう。
はちみつの結晶化を防ぐポイントは、下記の2つです。
- 直射日光が当たらない場所で保存する
- 振動が伝わらない場所で保存する
直射日光が当たる場所や、温度変化が大きいエアコンやストーブの近くは、温度差によって結晶化が進むため、保存場所には適しません。
さらに、はちみつの結晶化を引き起こす振動にも注意が必要です。
そのため、電子レンジや冷蔵庫などの近くは避けましょう。
はちみつの保存に最適な場所は、常温保存しやすい食器棚や吊り棚の中です。
特に、暖かい空気が集まりやすい天井に近い場所なら、気温差や振動に影響されることなく保存できます。
ただし、上記の方法は、あくまではちみつの結晶化を防ぐための保存法です。
はちみつに含まれる成分や性質上、100%結晶化を回避することはできません。
どうしてもはちみつの結晶化を避けたい人は、結晶化しにくい加糖はちみつを選ぶか、少量タイプの商品を購入して早めに消費することがおすすめです。
4.結晶化を避けたい場合はアカシアはちみつがおすすめ
はちみつの結晶化を完全に防ぐことは難しいものの、アカシアはちみつなら比較的結晶化しにくいといわれています。
アカシアはちみつは、アカシアの花の蜜から作られたはちみつで、果糖の比率が高く、ブドウ糖が少ないことが特徴です。
結晶化しないはちみつは、加熱や加工処理を行っています。
一方、アカシアはちみつは、純粋はちみつでありながら、結晶化のスピードが緩やかです。
「純粋はちみつを食べたいけど、長期保存による結晶化は避けたい」という人は、アカシアはちみつを試してみましょう。
アカシアはちみつの購入を検討中の人には、武州養蜂園がおすすめです。
武州養蜂園では、純粋はちみつやはちみつを使った商品を製造・販売しています。
結晶化しにくいアカシアはちみつはもちろん、アカシアはちみつを使った関連商品も豊富です。
大容量タイプもあれば、保存しやすい少量タイプもあります。
また、個包装の使い切りタイプなら、結晶化した場合も簡単に元の状態に戻すことが可能です。
用途やニーズに合わせて、使いやすい商品を選びましょう。
まとめ
はちみつを使っていると、結晶化によってはちみつが固まることがあります。
はちみつが固まった場合、身近にあるものを使って元の状態に戻すことが可能です。
果糖が多いアカシアはちみつは、ほかのはちみつより結晶化しにくいといえます。
はちみつが固まることを避けたい人におすすめです。
武州養蜂園は、アカシアはちみつを含め、たくさんのはちみつ関連商品を販売しています。
たくさんある商品の中から、自分にぴったりのはちみつを見つけましょう。