2024/06/13
はちみつは砂糖と同じく腐らないと聞いたけれど、賞味期限が切れても食べられるの?という疑問をお持ちの方も多いです。安心してはちみつをお使いいただけるよう、賞味期限についてや保存方法をまとめました。
目次
はちみつに限らず、食品には賞味期限と消費期限があり、表示されている食品の種類やその意味も違います。賞味期限は主に加工食品につけられていて、未開封の状態でその食品を美味しく食べられる期限を表します。
一方、消費期限は主にお弁当など長期間の保存がききにくい食品につけられていて、未開封の状態で安全に食べられる期限を表します。
はちみつは、保存がきく食品なので、賞味期限がつけられていますが、賞味期限はあくまで「美味しく食べられるかどうか」を基準にしているため、期限切れでも腐ってしまうわけではありません。
はちみつの中でも、まれに賞味期限が書かれていないものがあります。日本では、はちみつに賞味期限を表示する義務がありますので、書かれていないということはまずありませんが、この法律ができる1996年より前に作られたはちみつなら、可能性はあります。
純度100%の未開封はちみつであれば、食べられないことは少ないですが、そのまま食べるのが心配なら、加熱する料理などに使いましょう。
はちみつが腐らないと言われるのは、糖分が高いことと、弱酸性という理由からです。
塩と同様、砂糖は水分を吸着する性質があり、菌が繁殖しやすい水分が存在しにくいため、そのままでは腐りません。純粋なはちみつも糖分が約80%あるため、菌が繁殖できません。
また、はちみつはph3~4の弱酸性なので、生物が生きることができません。結果として、雑菌が繁殖することができないことになります。
はちみつは腐らないと言われても、やはり環境によっては傷んでしまうこともあります。そこで、賞味期限切れのはちみつが使えるかどうか見極めるポイントを見ていきます。
まず、賞味期限は元々未開封の状態でのものですから、開封したら期限にかかわらずなるべく早く食べきるのが原則です。また、純度100%でないと、菌が繁殖しやすいため、注意してください。
未開封で賞味期限切れの場合、カビ、酸っぱいにおいなどが発生していたら、使うのはやめましょう。ただし、このような異変が無くても、長期間経過するとはちみつ独自のおいしさが失われている可能性が高いため、調味料として使用するのがおすすめです。
はちみつの色が以前より黒いので心配という方も多いですが、黒っぽいのは長期間の保存で褐色物質ができた結果です。同時に風味も失われていますが、食べられないということではありません。
白くなっている場合も、低温になって固まっていることがほとんどです。一度湯せんにかけて液体に戻せば問題なく使うことができます。
それでは、はちみつはどのように保存するのが良いのでしょうか。はちみつは冷蔵庫に入れると白く固まってしまい、使いにくくなるため、常温保存が鉄則です。
逆に、直射日光が当たり、高温になるような場所もよくありません。はちみつ特有の香りが飛んでしまうからです。
温度以外に保存容器やスプーンなども注意が必要です。基本的にはちみつは、販売されていたガラス瓶から移さずに保存するのがおすすめです。
なぜかと言うと、はちみつを販売する会社でガラス瓶を丸ごと高温殺菌しているからです。いくら自宅できれいに洗って殺菌した容器でも、十分ではないこともあり、傷んでしまうからです。
どうしても別の容器に移す必要がある場合は、やはりガラス瓶を高温殺菌したものを使いましょう。殺菌以外の面でも、臭いが移りにくいという点でガラス瓶は優れています。
また、はちみつに使うスプーンを瓶に入れたままにするのはやめましょう。菌が繁殖しやすくなります。
はちみつは、賞味期限が切れてしまっても、問題なくそのまま使える場合が多いですが、はちみつのおいしさが消えてしまったようなときは、別の方法で活用するのがおすすめです。
砂糖の代わりに料理に甘さを出す調味料として使用するのが良いです。はちみつには、肉を柔らかくする作用もあるため、肉料理の味付けに漬け込むなどといった使い方が特におすすめです。
下処理として、肉を1~2時間はちみつに漬けてから調理するだけでも違います。
はちみつ入りの化粧品やボディケア商品があるように、はちみつを使った美容もおすすめです。はちみつは、保湿成分が高く、殺菌力もあるので、頭からつま先まで乾燥が気になる部分に塗り込んでからお風呂に入るとしっとりします。
この際、石鹸などで洗い流さない方が効果を発揮します。もともと殺菌力のあるはちみつが、皮膚や髪の潤いを保ってくれます
はちみつは腐らないので大丈夫と思っていても、中には傷んでしまうケースもあります。できれば美味しいうちに食べたいですが、もし賞味期限が切れてしまった時は、どういった場合に食べない方が良いのかをしっかり見極めて、最後まで活用していきましょう。